まだ、アマゾンビデオにないので配信スタートしましたらお知らせします。(2023年1月4日現在)
簡単な紹介文
一人の女性がコロナ禍で仕事と家を同時に失ってしまう。ホームレスとなった彼女の
安らぎの場はバス停のベンチ。2020年にホームレス女性が殺害された事件から題材を得たそうです。
あらすじ
三知子は居酒屋チェーン店でパートとして働くかたわら、いちおうプロのアクセサリー作家として、知人の喫茶店で作品を売ってもらい、アクセサリー作りの指導もしていた。しかしコロナ禍の影響で居酒屋のシフトが減らされ、ついには解雇される。住宅も居酒屋の寮だったので、仕事と住居を同時に失うはめになり、しかもせっかくみつかった次の仕事までコロナ禍のせいで消えてしまう。実家の母親とは仲が悪く、三知子はバス停で寝泊まりするホームレスとなってしまった。お先真っ暗だったが、やがて元有名芸者や元過激派の古参ホームレスたちと仲良くなり、元過激派の指導で爆弾作りに夢を抱くようになる。一方、店員と上司で恋人でもあるパワハラ・セクハラ男との間の板挟みになって苦しんでいた居酒屋店長の寺島千晴は、退職金を渡せないままの三知子の行方を捜す。
感想
こんな身の上になったのは自分の責任もあるという三知子に対して、元過激派のホームレスの老人バクダンはむしろ社会の責任を語ります。こうした世代間の考え方の違いはありそうな気がします。また、バス停のベンチに寝泊まりする三知子に殺意を抱く男は、ネット上の動画の「ホームレスなんて汚いだけ」と言う男に影響されているのがいかにも今日的です。しかも街のゴミを拾い歩いて商店のおばさんに感謝されるいい人なのです。きれい好きな男が街のゴミであるホームレスを狙うというのは整合性があります。このように見ると、ほどよく現実を反映した社会派映画ということで終わってしまいますが、ヒロインが爆弾を爆発させることに自分の人生を賭けるようになっていくことにハッとさせられます。危険な爆破事件に手を染めるべきではないとはいえ、たとえ反社会的なことであっても、生命を燃やすものがおそらく人には必要なのです。居酒屋の店長と主人公の間に立場を超えた友情ができかかるのもうるわしいです。